育毛と男性型脱毛症について

まずはじめに

育毛方法や情報は、日々新しいものが出てきます。 その中で自分に合ったものを選択するのはとても難しく、費用がかかることもあります。

効果が期待できるものであっても、副作用があることもあり、すべての人が安心して行えるものは『無い』といっていいかもしれません。

しかし、何もしないで手をこまねいていると、症状が進んでしまうことがあるため、悩みはつきません。

最近では女性の脱毛症が増える傾向にあるため育毛市場が広がり、テレビコマーシャルなどで、育毛アイテムを見かけることも多くなりました。

そのコマーシャルなどで、下のほうに小さく表示されることが多いのが、『効果には個人差があります』という文字。

そうなんです。
効果が期待できる育毛であっても、結果には個人差があるのです。

更に言うなら、脱毛が進んだ状況で育毛を始めた場合、効果が表れたとしても、一番フサフサしていたときに戻すことは、(男性型脱毛症の場合)まず不可能です。

たとえ一番フサフサしていたときに戻らなくとも、少しでも髪を太くしたい、増やしたいという方はたくさんいて、当店のお客様の中には育毛効果が出ている方もおられます。
そんな育毛の情報はこれから書いていきますが、先に書いたように副作用のあるものや、やっても効果が出なかった。という場合もあり得ます。しかし、それが育毛の現実なのです。

育毛は、ヘアーサロンで行うことよりも、ご自身が自分で行うことが基本です。
リスクを把握し、アクションを起してみたいという方に、色々な情報をお伝えするのが私の役目だと思っています。

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まず最初に男性型脱毛症とはどういう状態なのでしょうか?

ごく簡単、かつ乱暴に言うと、男性が薄毛になっていく状態のこと。となります。

よくある薄毛のパターンとして、前の生え際が後退していく「M字型 」と、つむじのあたりの頭頂部から薄毛が進行してく「O字型 」、その両方が同時に進行するパターンがあります。

男性型脱毛症の兆候としてみられるのは、進行していく部位の髪が細くなっていき、通常は4年から6年伸び続ける髪が、その寿命を全うする前に抜け、やがて頭皮が透けて見えるようになっていきます。

シャンプー時の抜け毛に、2センチや3センチの毛先が短/い毛が含まれていたら注意信号です。

男性型脱毛症という言葉から男性だけの症状かというと、そうではなく、女性の男性型脱毛症もあるのです。

ただ、女性の場合は男性のような部分的な進行ではなく、全体的に薄くなるのが特徴です。

男性型脱毛症の原因は何でしょうか?

残念ながら、その原因が100%解明されおらず、そのため、解決策が確立されていないのが現状です。

すべて解明されてはいませんが、男性ホルモンや遺伝が主な原因と考えられていて、世界中でそのメカニズムについて日々研究が行われ、毎年色々な説や新しい治療薬の名前が上がりますが、有力な説が出たからといって、すぐに対処できる訳ではなく、何年か先に解決策が出るというものがほとんどです。

では、いくつもある説の中、解明されている一つを紹介しましょう。

血液により毛母細胞に運ばれた男性ホルモン(以下テストステロン)が毛乳頭や皮脂腺に存在している5αリダクターゼという酵素と結びつき、より強力な男性ホルモンである「ディヒドロテストステロン(以下DHT)」に変換されます。

このDHTはヒゲや胸毛においては毛を成長させる働きをしますが、男性型脱毛症の人の頭部においては蛋白質(毛髪の主成分は蛋白質)の合成を阻害して薄毛を進行させる脱毛要因のひとつとされています

冒頭に必ずしも結果が出ないかもしれないと、悲観的なことを書きましたが、これはヘアーサロンにおいて長年お客様と接し、その中で育毛に興味のある方や実践している方と話し、状況を拝見してきた事実です。

しかし、行動を起こすなら一日でも早いほうがいい。
これも事実。

育毛を謳うお店の中には、いかにも髪が生えてくる。というようなイメージを与えるものもありますが、人の弱みに付け込んだような商売はしたくありませんし、正直に話しをさせていただくのが、当店の方針です。

昨今、育毛の情報は溢れていて、私たちよりも知識の豊富な方もおられます。
時には知識の豊富な方から情報を教えていただきながら、私もその分野の知識を向上したいと考えています。

冒頭にも書いたように、現在、副作用がなく安全で、抜け毛を完全に防ぎ短期間で元通りになるような育毛法や発毛剤は残念ながらありません。

医学の発達とともに、昔は不治の病といわれていた疾病が治るようになり、ガンなども早期発見できれば治癒率がかなり高くなっていたり、遺伝子治療やiPS細胞の発見により、まったく不可能ではないような話も聞かれるようになりました。

※iPS細胞については、命にかかわることから研究されるでしょうから、発毛に利用されるのはまだ先の話かもしれませんね。

見方を変えれば、育毛・発毛で効果のある薬品や商材を発売すれば、相当な利益が見込める事から、製薬会社をはじめ、化粧品会社も研究に力を入れているのは事実ですから、早く安全で安価なものが登場することを切に願います。

さて、肝心の男性型脱毛症の育毛についてです。
現在主流となっている育毛剤・治療方法などを見渡し、理容師目線で見てみると、効果があるものはいくつかに集約されてきます。

そんな育毛剤や治療方法で効果が期待できるものを、日本皮膚科学会という社団法人が男性型脱毛症(エージーエー、AGA)治療を5段階で評価した、男性型脱毛症診療ガイドラインというものを発表しています。

以下に書いているのは2010年度のものですが、これを見たとき、現場でお客様を見ている者にとっては、とても『痛快』でした。
なぜなら、人の弱みに付け込むように怪しげな方法で育毛を謳っている業者に警鐘を鳴らす意味も含め、ガイドラインで推奨されたものは、まさにこの通りだと感じたからです。

意味の分からない怪しいものに時間・労力・お金をかけている方にアドバイスをしても、なかなか聞いてもらえず、理容師の言葉に無力感を感じていので、スッキリと表してくれたことに痛快さを覚えたのてです。 どうせ時間と労力、お金をかけるなら、このガイドラインに沿って育毛をするほうが、私は得策だと思います。

では、そのガイドラインを紹介していきましょう。

推奨度A(行うよう強く勧められる)
ミノキシジル(外用で使用 男性は濃度5%、女性は1%)
フィナステリド(内服で使用 男性のみ)
推奨度B(行うよう勧められる)
自毛植毛術(ただし、豊富な経験と技術を持っている医師を選ぶこと)
推奨度C1(行うことを考慮しても良いが十分な根拠がない)
塩化カルプロニウム
t-フラバノン
アデノシン
サイトプリン・ペンタデカン
ケトコナゾール
推奨度C2(根拠がないので勧められない)
セファランチン
推奨度D(行わないよう勧められる)
フィナステリド(女性のみ)
人工毛植毛

このほかに、カツラについても書かれています。
カツラを育毛剤などと同列に論じる点に違和感がありますが、カツラを整容的対処法という位置づけして、整容的な改善が期待でき、大きな副作用がないという観点から、ガイドライン策定委員会はカツラの使用を否定しない。となっています。


ガイドラインでは、男性型脱毛症に対し5%をミノキシジルが入った外用液を外用治療の第一選択薬として用いるべきである。と断言しています。

言うまでもないかと思いますが、ミノキシジルが入った外用液とはリアップやロゲインに代表される育毛剤のことです。
この二つの外用薬を1年以上投与すると有意に発毛を促進させ、2%よりも5%のほうが効果が高いと報告されています。

脱毛が中等症または重症とされる場合、5%ミノキシジルかフィナステリドのどちらか一方、 もしくは、この両方を使用することを勧めていますが、実際に使用されている方を見ると、どちらか一方ではなく、両方を使用している方の改善度が高いと感じます。

ここでは余談のようになりますが、ミノキシジルは、成人女性の男性型脱毛症においても効果を示したと書かれています。ただし、女性の場合、濃度が5%ではなく1%となっています。

フィナステリドで髪の成長サイクルを長くして、ミノキシジルで発毛を促すというのが、現在の男性型脱毛症における育毛の王道だと感じています。

ただし、フィナステリドとミノキシジルは医薬品のため、副作用が考えられるので、使用される場合は以下のサイトの注意事項をよく確認したうえで使用してください。

ミノキシジルを使用する際のセルフチェック

フィナステリドを使用する際のセルフチェック

ヘアサロンの立場で言わせていただくと、この二つのアイテムを効果的に働く環境を作るシャンプーや頭皮用のトリートメントを使用すると、より効果的だと思います。

お金はかかりますが、王道の二つに加え、推奨度C1のアイテムを併用しても良いでしょう。

『推奨度C1のアイテム』は行うことを考慮しても良いが十分な根拠がないとはなっていますが、このレベルの育毛剤には髪を太くする働きを持つものがあるので、フィナステリドで髪の成長サイクルを長くして抜け毛を抑制し、ミノキシジルで発毛を促し、発毛した髪を太くする。というように考えれば、これらのアイテムを追加するのもひとつの方法かと思います。

フィナステリドで脱毛を防止してミノキシジルで発毛を促す

男性型脱毛症の治療薬として知られるプロペシアの主成分フィナステリドは、5-αリダクターゼがテストステロンに働きかけるのを抑制して脱毛を防止させる成分なのです。

脱毛は遺伝子や蛋白質が『複雑』に絡み合って発生するため、一つの因子を抑えただけでは、脱毛を完全に止めらない事が分かってきました。

脱毛を完全に抑えるには、そのメカニズムを更に詳しく調べて「標的」となる物質を見つけ、各段階で効果的に遺伝子やたんぱく質などの働きを抑えることが必要になり、その働きを抑制することができれば脱毛を止める事が可能になるでしょう。

また、髪を成長させるには『成長因子』が必要な事も分かっていますので『脱毛因子の抑制』と『成長因子の導入』この二つが発毛には大事になってきます。

男性型脱毛症は男性ホルモンや遺伝が主な原因と考えられていて、世界中でメカニズムについて日々研究が行われ、毎年のように色々な説が出てきますが、先にも書きましたが、その原因が100%解明された訳ではありませんのでこれからもいろいろな説が出てくるでしょう

一日も早く、安全で確実な育毛・発毛方法が見つかることを祈っています。


当店は禁煙となっています。

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